文字型プレートの作成

概要:視覚と聴覚(および発話)両方に障害がある方が意思表示する際に、文字盤を触覚で使えるようにできないかと相談があり、文字の型を3Dプリンタで作製いたしました。(サンプル製作)


 某施設の作業療法士さんより、視覚と聴覚(および発話)両方に障害がある方の意思伝達のために、触って文字を選ぶ文字盤※1が作れないかと相談されました。
 まずは画数の少ないカタカナを、ということで、サンプルとして写真のような文字型プレートを作製いたしました。文字部分を凸ではなく凹としたのは、作業療法士さんから盲牌※2の要領で凹形状の方が分かりやすいのではないかと提案があったからです。

カタカナの「ア」プレート サイズを変えて2種類のサンプル作製

 サイズは2種類作成いたしました。「アイウエオ」の5文字を縦に並べるとA4用紙長辺の長さ程度(約30cm)となるようにしたものと、A4用紙短辺の長さ程度(約20cm)となるようにしたもので、厚さはいずれも2mmです。
 当方で所持している3Dプリンタの印刷範囲の限界から、大きいものは1文字ずつ印刷しておりますが、小さいものは4文字まとめて印刷しております。使用の際には、文字を厚手の紙などに張り付けて並べることになります。
 いずれも1文字の区画がわかるよう、区画の外周はくぼむようにしております。

文字区画を明確にするくぼみ

 ※1発話などが困難な方が意思表示のために使用する、50音や記号、数字を1枚のノートやカードに記載したもの。
 ※2麻雀用語。指の腹等で牌の図柄をなぞり、目で見ず、触覚でどの牌か当てること。

その後:
 作業療法士さんの担当されている方が、別の形状の文字盤で対応可能であったため、採用には至りませんでしたが、盲ろうのお子さんに文字を教えるのには使えるかもしれないとのアドバイスをいただいております。


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